2023年4月30日日曜日

ジャス君、怒る!

 


 ジャス君が我が家に帰還した年(1972年)の春だった。

 近所の親戚をジャス君を連れて訪ねていった。

 そこの家でも、最近子犬が生まれて、一番元気な子犬を一匹だけ残していた。

 コロって名前のメスの犬だったけど、その後10年以上も生きたらしいです。

 でも、この頃は、まだまだ幼い子犬だった。


 親犬は鎖に繋がれていたので、子犬の遊び相手としては、不十分だったのかな(^^?)

 この子犬、自由に動けるジャス君に「遊ぼう! 遊ぼう!」って、誘っていた。

 ジャス君も、気安く相手をしていた。

 だけど、疲れを知らない子犬の体力について行けなくなったジャス君、遊ぶのを止めて休もうとした。

 それでも、相変わらず子犬は、遊び足りないのか、しきりに遊ぼうと誘っていた。

 ジャス君、疲れ果てて、座り込んでしまった。

 それでも、お構いなしに子犬が誘うと、ジャス君、急に首を左右に振った。

 これは、ジャス君の『NO!』のサインなんだ。

 更に誘う子犬をひらりと交わしたジャス君、前足で子犬の首根っこを押さえた。

 この時点で、まだこの子犬が何をされたか理解していなかった。

 新しい遊びだと思った子犬は、ジャス君に押さえつけられながらも、ジタバタしていた。

 ジャス君、恐そうな形相でうなって見せた。


「こら!

 止めなさい!!」


 と、言いたげなジャス君だった。

 子犬は、コトの重大さを知り、「キャン、キャン」鳴きながら親犬の元に一目散に逃げ込んだ。

 ジャス君は、やっと解放された。

 日向でゆっくり昼寝するジャス君だった。

 すると、逃げ出した子犬が、ジャス君の元に恐る恐る近づいて来て、ジャス君のお腹を枕に、子犬も寝入ってしまった。


 親犬は日陰で、眼を細め、子犬とジャス君は、折り重なるよーに、昼寝をしていた。

 2羽のモンシロチョウが、飛んでいて、誠に平和で、穏やかな時間が流れていた。

2023年4月29日土曜日

ジャス君、犬を忘れる

 


 さて、小型犬軍団や赤ちゃんからの攻撃を交わし、あんパンに未練を残しつつ帰路に着いたジャス君であった。

 何事も無く無事に帰宅できると思ったら・・・


 途中、ある家の門柱の脇に、ひげ根が飛び出したみたいな、白い木の根っこだったのかな(^^?)

 高さが1メートルくらいあった。

 ジャス君、目前に近づくまで気が付かなかったみたいです。

 油断していて、ふと、目をやると巨大で正体不明のモンスターだと、ジャス君は、思ったのかな(^^?)

 急に逃げ出した。

 私は、リードを引いたけど、そんなコトお構いなく、ジャス君は後ろ足だけで、2本足で走っていた。

 もぉ、自分が犬なのも忘れて必死に逃げた。

 道路の向かいのブロック塀まで逃げて、怯えたジャス君だった。

 後にも先にも、あどれほど激しい息づかいのジャス君を知らない(^^;)


 写真は、現場付近の写真です。

 丁度、写真の右側から左側のブロック塀に向かってジャス君は、逃げたのでした。

 今でも、ここをクルマで通ると、当時のコトを思いだして思わず笑ってしまいます(^o^)/

2023年4月28日金曜日

ジャス君、危機一髪

 


 さて、小型犬軍団も去り、ベビーカーの赤ちゃんからも遠ざかったジャス君、やっと安息の地にたどり着いた。

 公園に隣接する広場だった。

 ここなら、人もいないし、ジャス君のリードを離してやった。

 犬なのに、脱兎のごとく走り回るジャス君であった(^^;)


 ふと、ジャス君の向こうに目を向けると、あんパンらしい丸いパンを持った3歳くらいの男の子が立っていた。

 おっと!

 こりゃ、危ない。

 私は、ジャス君に向かって走った。

 人生で、これほど早く走ったことが無いくらいに・・・

 ところが、ジャス君、普段、走らない私が走っているものだから、珍しいのか、私に寄って来た。

 すかさず、ジャス君の首輪をむんずとつかむと、リードに繋いだ。


 すると、ジャス君、男の子が持つパンに気づいて、ジタバタ・・・

 あ、危なかった(>_<)

 ジャス君、加害者になるところだった(^^;)

2023年4月27日木曜日

ジャス君、小さいヤツは嫌いだ

 


 あれは、私が中学生の頃だったかな。

 中学の学区内にある大きめの児童公園まで、ジャス君を散歩に連れて行った時のことでした。

 自宅からだと、3Kmばかり離れた場所だったので、公園のベンチで一休みしていると、近所の人たちも、チワワやパピヨン、ミニチュアダックスフントなんかの小型犬を遊ばせ始めた。

 すると、見慣れない大型犬のジャス君を取り囲んだ小型犬たちは、しきりに遊ぼうと誘うのだった。


「あそぼう!

 あそうぼうよ!!」


「あぁ、めんどうくさいなぁ。

 じゃ、あそうぼうか?」


 ジャス君、口先で集まっていた小型犬をちょいと、小突いただけなのに、飛んで行ってしまった。

 これには、当の小型犬、猛抗議をしてきた。


「キャン! キャン! キャン!

 いじめている!!」


 これには、ジャス君も困り顔だった。


「そんなぁ・・・

 ボクは、遊ぼうとしただけなのに・・・」


 さて、小型犬の一団が去ったあと、今度は、ベビーカーに乗った赤ちゃんが現れた。

 赤ちゃん、腕を精一杯伸ばして、ジャス君の耳を引っ張ろうとしていた。

 ジャス君、さすがに邪険に扱うことも出来ず、必死に首を振って赤ちゃんの小さな手を交わしていた。

 私は、この状況を見つけて、ジャス君共々、慌てて現場を逃げ出した。

 いくら優しいジャス君でも、限度はあるからね(^^;)


「小さいヤツは、苦手だ!

 あいつら、遠慮が無い!!」


 ジャス君の心の声が聞こえてきそーだった(^^;)

2023年4月26日水曜日

ジャス君、一難去ってまた一難

 


 戸外飼いに、慣れないジャス君であった(^^;)

 でも、ジャス君、可愛い顔をしても、怪力の持ち主だった。

 およそ、子犬用の鎖で繋がれていても、ジャス君にかかれば、難無く鎖を断ち切っていた。


 時、あたかも仮面ライダーブームの真っ最中でした。

 で、ライダースナックが社会問題化していました。

 ところが、ジャス君、このライダースナックが大好物でした。

 甘辛い味や、堅さに惚れ込んだのかなぁ(^^?)


 我が家の向かいの保育園の遊具に群がる子どもたちが、ライダースナックを食べないで捨てていた。

 このニオイにジャス君、誘惑に負けてしまい、鎖を引きちぎり、向かいの保育園の遊具に突っ込んでいた。

 その時、引きちぎった鎖を引きずって、我が家の前の横断歩道を走るジャス君に向かって、1台のクルマが差しかかった。

 もの凄い急ブレーキの音がして、そのクルマは、ジャス君が引きずっていた鎖を轢いて止まった。

 ジャス君、恐ろしいブレーキ音と共に、首に激しい衝撃を感じた。


 結局、ジャス君は、直接クルマに轢かれたわけでは無いけど、クルマは恐いコトを学習した。

 以来、ジャス君、道路を渡る時には、必ず立ち止まり、クルマの往来を確認するよーになりました(^^;)


 だから、道路を渡る時、左右の確認もしないよーであれば、犬以下と、我が家では言われています(^^;)/

2023年4月25日火曜日

ジャス君、襲われる


 


 ジャス君、屋外の犬小屋に引っ越してして間もなく、悲劇に見舞われた。

 それは、春の麗らかな夕暮れ時だった。

 晩ご飯を心待ちにしているジャス君の元に、近所で飼われている土佐犬の成犬が突然現れた。

 鎖に繋がれたジャス君、逃げ場を失っていた。

 ひたすら怯えるジャス君を、容赦なく土佐犬は襲った。

 まだまだ子犬のジャス君、身軽に土佐犬を交わしていたけど、ついに押さえつけられた。

 騒ぎを聞きつけて、親父殿がナタを片手に土佐犬を追い払った。

 取り残されたジャス君、およそ犬の鳴き声じゃなかった。

 怯えて、声が震えていた。


「ヒ~、ヒ~!」


 全身、震えが止まらないジャス君を見た祖母が、すかさず飛んでいった。

 土佐犬に噛まれたジャス君の前足を手に取り、祖母は言った。


「痛いの、痛いの飛んでいけぇ!」


 すると、ジャス君、すっくと立ち上がった。

 まるで・・・


「もぉ、ボク、大丈夫!」


 って、感じだった。

 これを見た祖母は、言った。


「これって、犬でも効くんだぁ?」


 祖母は、長年の経験でとっさに人間の子どもと同じように、

 ジャス君にもやってしまったらしい(^^;)/


 その間に、親父殿はその土佐犬の飼い主の元を訪れて、抗議した。


「今回は、犬が噛まれただけで済んだけど、

 これが人の子どもだった、どうするつもりだ!」


 すると、小一時間もすると、土佐犬の飼い主宅の家人が日本酒の一升瓶を持参してわびを入れに来た。

 親父殿、更に怒った。


「謝る気持ちがあるなら、自分では無く、

 被害を被った犬に謝ってくれ!」


 そう言って、置いて行った一升瓶を、お袋殿が返しに行った。


 後年、何度も土佐犬は逃げだし、ついには通りかかった婆さんが噛まれ、入院することになったらしいです。

2023年4月24日月曜日

ジャスの犬小屋


 


 ジャス君がやって来た翌月の3月末には、ジャス君の居住スペースのお風呂場が完成してしまった。

 それでも、しばらくはジャス君の居住スペースだった。

 お風呂を使うときだけ、ジャス君は、玄関の土間でスタンバイすることになった(^^;)

 でも、お風呂を使うたびに、ジャス君にお出ましになるのも気の毒だと言うことで、4月には親父殿が犬小屋を作った。

 改築前の古い家の台所で使っていたガスコンロを置く台を、犬小屋に転用した。

 屋根の一番高い部分が、人の腰ほどの高さが合ったから、ジャス君には、かなり大きかった。

 当時5年生の私が、中に入れるくらいの大きさがあった。

 この犬小屋は、勝手口(風呂の焚き口)の隣に置いた。

 すると、ジャス君、日中は勝手口の中に居座っていた。

 勝手口の引き戸は、正にジャス君が勝手に開けていた(^^;)

 雨が降ると、身体が濡れるので、より家の中に上がり込むジャス君であった。

 だけど、辺り一面泥だらけになるので、度々怒られていた。

 すると、ジャス君、私の足音を聞くなり、勝手口の土間に降りることを覚えた。

 でも、直前までジャス君が上がり込んでいた辺りは、泥で汚れていた。

 これを咎めると、ジャス君、不思議そーに考え込んでいた・・・


「おかしいなぁ?

 見つかった時には、下に降りていたのに、

 なんで上にいたのが、分かったのかなぁ??」


 そう、ジャス君がいた辺りに泥汚れが乾いていたし、触ってみると、ジャス君の体温で少し温かった。

 ジャス君にとって、見ていないのになぜ自分の行動が分かったのか、不思議でならなかったみたいです。

 ちなみに、夜には、勝手口を閉めるので、ジャス君は仕方なく犬小屋で寝ていました。


 写真では、私の背後にあるのが、ジャス君の犬小屋です。

2023年4月22日土曜日

ジャス君、人間を観察する

 


 さて、ジャス君は、よーく人間を観察して、独自の付き合い方をしていた。


・お袋殿

  行動パターンが読めないので、付き合いにくい存在だったらしい。

  リビングでおしっこをしたのを咎められたコトが、トラウマになったらしい。

  一度、散歩にお袋殿がついてきたコトがあったけど、終始落ち着かないジャス君であった(^^;)


・親父殿

  酔っぱらっている親父殿に絡んでいったジャス君、蹴飛ばされて以来、しらふの親父殿にしか近づかなくなった。

  親父殿とジャス君の相性は抜群で、リアルな『ここ掘れワンワン』を実際にやったらしい(^^?)

  ジャス君のご飯のスープは、親父殿作っていたけど、ジャス君が喜ばないのは、不満だったらしい。


・祖母

  ジャス君、祖母には全幅の信頼を寄せていた。

  ジャス君の躾のほとんどを、祖母がやったみたいだった。

  祖母は、褒めて育てるタイプだったので、ジャス君にも実践したみたいです。

  祖母が、天ぷら油を浴びて大やけどした時、ジャス君、もの凄く心配そーにしていた。


・わたし

  そばに私がいると、イタズラされると思っているので、私を睨むジャス君であった。

  『お手』を教えるだけで、一ヶ月もかかった。

  毎日、会うたびに『お手』を催促していたら、ジャス君、私を『お手』の人だと思っているらしい。

  私を見かけるなり、『お手』の動作に入っていた。

  で、『お手』を催促しないと不満そーにしていた。



 写真は、ジャス君のそっくりさんです(^o^)/

2023年4月21日金曜日

ジャス君前史

 


 私は、ジャス君を含めて4頭、5代にわたって犬を飼った。

 んぢゃ、年代順に・・・


初代:ポチ君

 私が5歳くらいの頃に飼っていた雑種の黒茶の子犬だった。

 人なつこくて、走り回っていたら、家の前の道路でクルマにはねられて死んでしまった。

 一ヶ月足らずしか飼えなかった。


2代:シロ君

 私が小学校の低学年の頃に飼っていた白くて痩せた犬だった。

 見た目と裏腹に、大飯ぐらいだった。

 ご飯を食べ終わると、もっと食べたいと吠えて催促していた。

 あまりに吠えるので、3ヶ月ばかりで持て余してしまい、親戚に引き取ってもらった。

 親戚宅では、長生きしたらしく、数年後に訪ねてみると、盛んに私に向かって吠えていた。


3代:ジャス君

 私の10歳の誕生日に、我が家にやってきた。

 無駄吠えもしなくて、至って大人しい。

 性格が激変するほど、無類のパン好き!

 全く泳げない。

 やってきたその年のクリスマス・イブの晩に失踪してしまった。


4代:ジョン君

 ジャス君が失踪した翌年の3月に我が家にやってきた。

 大人しい白い犬だった。

 ジャス君のニオイが残っていたのか、落ち着きが無かった。

 やってきて3日後、ついにジャス君、ご本人が登場した。

 ジャス君には、平身低頭の態度だった。

 ジャス君が、5代目に復位したことで、ジョン君は、隣家に引き取られたけど、その後は、行方不明に・・・


5代:ジャス君(復位)

 3ヶ月間の失踪中、どこかで囚われていたらしく、首輪の金具が錆びていなかった。

 どーやら、食べる物には、こだわりのあるジャス君、持て余されたのかな(^^?)

 それで、野良犬生活になったみたいだった。

 数匹の野良犬グループに身を投じていたらしく、我が家に現れた時には、数匹の野良犬の中にいた。

 群れでいるのも楽しかったらしく、後ろ髪を引かれるよーな思いで、何度も仲間を振り返りながら我が家に復帰した。

 そこにいたジョン君とは、仲良く2匹で暮らせると思っていたらしい。

 でも、ジョン君は、隣家に引き取られ、その後は不明に・・・

 最初こそ気にしていたジャス君であったが、くよくよしないところが犬らしかった(^^;)/

2023年4月19日水曜日

ジャス君の楽園追放

 


 来たばかりの頃、ジャス君は、午前中は祖母の散歩に付き合い・・・

 午後、私が学校から帰って来るまで、家の中で走り回るジャス君であった。

 晩ご飯を自分の部屋で食べ終わると、リビングに顔を出すジャス君。

 テレビに映し出されるライオンの咆吼に固まるジャス君であった。


 ある日の夜だった。

 リビングで走り回っていたジャス君、急にピタッと止まったと思ったら、腰を落としておしっこをしてしまった。

 本人は、親にでも甘えているつもりだったのかもしれないけど・・・

 お袋殿は、烈火の如く怒り、ジャス君がリビングに入るのを許さなくなりました。


 ジャス君にとって温かいリビングは、正に楽園だったのに、火の気も無い作りかけの浴室に追いやられたのでした。

 そんな家の中が恋しいジャス君のために、春になってから、親父殿は、勝手口(風呂の焚き口)付近に犬小屋を作ってやったのでした。

 屋外の犬小屋で飼うことになったジャス君だけど、家の中の人の気配を感じながら、日中は勝手口が居場所になりました。


 当時の写真が無いので、良く似た写真を載せてみました。

2023年4月18日火曜日

ジャス君の出自

 


 そもそも、ジャス君、出自は・・・


 公式には、お袋殿が勤める会社で保護されていた子犬だったらしい。

 ところが、この会社には元々大きなシェパード犬が飼われていて、ジャス君がいじめられたいた。

 そこで、お袋殿が、可哀想なジャス君を我が家に連れてきた。

 ってことになっていた・・・・


 だけど、お袋殿、今世紀になってからカミングアウトした(^^;)

 実は、ジャス君、毎日、お昼時になると、お袋殿が勤めていた会社に現れて、従業員の人たちから食べ物をもらっていた。

 そのために、素晴らしい愛想を振りまく子犬のジャス君でした。

 ちなみにこの『ジャス』って、名前は、ここの会社で飼われているシェパード犬の名前だったのね(^^;)/


 そして、ジャス君は、私の10歳の誕生日に段ボール箱に入ってやってきた。

 男物のベルトを首輪代わりに締めていた。

 ジャス君は、段ボール箱に入れられたまま、玄関の土間に置かれた。

 暫く立って様子を見ると、いびきを掻いて寝ていた。

 名前を呼ぶと、段ポールのヘリにアゴを乗せて、物欲しそうな眼をしていた。

 仕方ない、アラレやおかきあげると、喜んで食べるジャス君だった。

 そして、2月の厳冬期だったので、作りかけのお風呂場が、ジャス君の借りの住まいとなりました。


 当初、子犬だったこともあって、ジャス君は室内犬として飼われていたのでした(^o^)/

2023年4月16日日曜日

ジャス君、公園デビューする

 


 はてさて、前回の続き・・・

 恐怖に満ちた川越えを経験したジャス君、一難去ってまた一難・・・


 一足早く土手に駆け上がって、私を待つジャス君がいた。

 私もやっとジャス君に追いつくと、今度は私に捕まるまいとして、私の手から逃げた。

 そして、ジャス君が逃げ込んだ先が住宅街の一角にある児童公園だった。

 そこには、沢山の子どもたちが遊んでいた。

 特に小学生の女の子が多かった。

 そんな中に、ジャス君が、これまた可愛らしくトコトコと入って行くものだから、悲鳴とも思えるほどの絶叫が・・・


「きゃぁ! 可愛い!!」


 ジャス君、今まで見たコトが無いくらいの満面の愛想を振りまいていた。

 目なんか、キラキラ輝かせて、星の2,3個入っている感じで・・・


 でも、やがて目を丸くして驚いた顔をして、私の元に戻ってきた。

 あれほど、私の手をかいくぐっていたのに(^^?)

 ジャス君の心の声が聞こえてきそーだった。


「あんなに愛想振りまいても、何もくれないよ!

 こんなコトって、有って良いのぉ?

 もぉ、信じられない!!」


 ジャス君、これでも一応イヌなので、鼻が利く。

 女の子たちから美味しいお菓子か何かのニオイがするのに、何ももらえなかったものだから、かなり落胆したらしい。

 当てにならない女の子よりも、確実な私を頼って戻ってきたらしい。

 まぁ、そぉ思いたい(^^;)/

2023年4月15日土曜日

ジャス君、川を渡る

 


 さて、前回の続き・・・

 川は恐いコトを知ったジャス君、更に危機は続く・・・


 岩木川は、渇水期だったので、私はそのまま向こう岸まで歩いて渡った。

 ジャス君、私を追いかけたいのだが、川が邪魔していた。

 意を決したジャス君、長めの助走を付けて、勢い良く川に飛び込もうとするのだが・・・

 前足がちょんと川に入るだけで、恐れをなして河岸の丘に引き返していた。


「ダメ、ダメ、ダメ!

 お前が、こっちに戻って来い!!」


 って、吠えている感じだった。

 ん~、仕方ない。

 私は、写真みたいにジャス君をだっこして、川を渡った。

 ちょうど、一番深い場所で、ちょっとジャス君を下ろしてみた。

 そう、ジャス君の後ろ足が水面に付くくらいに(^^;)

 すると、ジャス君、暴れる、あばれる!


「こら! 悪い冗談はやめろ!!」


 そんな声が、ジャス君から聞こえてきそーな感じだった(^^;)

 向こう岸に下ろしたジャス君、一目散に高台に登って行った。


 やっぱり、水に浸かるのが恐いジャス君であった(^^;)/

2023年4月14日金曜日

ジャス君、水が恐い

 


 前回の続き・・・

 大きな黒い牛をやり過ごしたジャス君、富士見橋をくぐって岩木川の河原にでた。

 暑い夏の日、川に浸かって涼めばいいのに、水辺に近づかないジャス君であった。


 私はビーチサンダルを履いていたので、川に入ると、ジャス君も私を追いかけて水辺を走っていたら・・・

 川に半分入った丸い石にジャス君、前足の片方を乗せた瞬間、足を滑らせて、川の深いとこに片足落ちて行った。


「どぼん!」


 ジャス君、必死の形相で、浸かった足を引き抜くや、電光石火、川岸の高いところに逃げて行った。

 いやぁ、あんなに焦ったジャス君の顔を見たコトが無い。

2023年4月12日水曜日

ジャス君、黒い牛に遭遇

 


 私が小学校の6年生で、ジャス君が無事に帰還した夏だった。

 ジャス君も暑かろうと思って、富士見橋まで行って、岩木川で涼もうと思った。

 富士見橋の下まで来ると、民家も無いので、ジャス君のリードをはずしてやった。

 ジャス君、自由になったのに、喜んで私の先導をしていた。

 富士見橋の下に至ると、そこには、近くに住む人が黒毛和牛を繋いでいた。

 この牛、人には慣れていたらしく、私には何も反応しなかった。

 だが、私の先を行くジャス君には反応していた!


「何だ!

 このちっこいヤツ!!」


 さすがにジャス君、熱い視線を感じて、固まってしまった。

 思わず、両足を踏ん張って、牛を睨んでいた。

 仕方ない。

 私は、ジャッス君の首輪を引っ張って、岩木河原に向かったのでした。

2023年4月11日火曜日

ジャス君のエサ箱

 


 ジャス君が使っていたエサ箱は、後年にはスヌーピーが使っているような台形のフォルムに中が丸くなっているような、有り触れたモノでした。

 でも、当初は何故かこの囲炉裏鍋がジャス君のエサ箱でした。

 直径は、18センチ位で、正に写真の感じです。

 丸底で不安定なのに、ジャス君は起用にエサを良く食べていました。


 ある時、ジャス君、よほどお腹が空いていたのか、エサ箱に片足を突っ込んで押さえながら黙々と食べていました。

 ジャス君、考えたと言うよりも、あまりに不安定なエサ箱を思わず前足で押さえ込んだみたいです。


 ジャス君、この時の経験を生かしたのかな?

 祖母の目撃談に依れば、このエサ箱にご飯をちょっと残しておいて、前足でエサ箱を勢い良くひっくり返すと、残っていたご飯粒がぱらっと広がって落ちた。

 そのご飯粒目当てに集まってきたスズメをジャス君、捕まえてオモチャにしていた。

 おぃおぃ、ジャス君、そんな技をどこで習ったのだ!?


 またある時、ジャス君、嬉しそうにエサ箱から食べなかった。

 それどころこか、2,3口食べるとエサを残してしまった。

 すると、親父殿が言った。


「俺には、このイヌの気持ちが良くわかる。

 お前、エサ箱の鍋を丁寧に洗ってから、もう一度同じエサをやってみなさい!」


 私は、半信半疑で残っていたエサを取り出して、エサ箱にクレンザーをかけてタワシでゴシゴシ洗った。

 そして、再度同じエサをそのエサ箱に入れて、ジャス君に提供すると・・・

 ジャス君、初めて食べるみたいにもりもり食べていた。

 すると、親父殿が勝ち誇ったよーに・・・


「ほらねぇ。イヌでも汚れた食器では食べないのだ!」


 ん~、親父殿、何でイヌの気持ちが分かるの?

2023年4月9日日曜日

ジャス君は気難しい

 

パンの耳


 ジャス君って、愛想を振りまく割りに個性が強い。

 今から50年以上も昔、ドッグフードなんか一部のセレブなワンコが口にするよーな贅沢品だった。

 でも、ジャス君の好みは、そんな人間が推し量れるよーなトコロには無かったよ。


 ジャス君、何が大好きって、パンの耳が大好物だった。

 それも、もの凄く硬くて厚い代物がお好みだった。

 犬なら、そーかも知れない。

 噛みつく動物なんだから、噛みつき甲斐って辺りにこだわるのが、イヌらしい。


 私が中学生の頃だった、同級生の女子が家庭科の実習でオープンサンドを作るとかで、パンを1斤単位で買い込んでいた。

 そこで、厚めのパンの耳が出た!

 私はそれを集めて、持ち帰りジャス君に与えた。

 私が抱えた大きな紙袋一杯のパンの耳に、ジャス君、小躍りどころか、ほくそ笑んでいた(^^;)/


 すると、ジャス君、食べきれないと思ったのか、残ったパンの耳を土に埋めた。

 だけど、この土は有機物に富み、分解が早かった。

 数日後、埋めたパンの耳を探して、ジャス君、鼻の皮がむけるのではないかと言うくらいに、パンの耳を探していた。

 小さな破片を見つけて、喜ぶジャス君だったけど、ほどんどのパンの耳は、土に帰っていた(^^;)/


 実質、8年間飼っていたジャス君だけど、こんな真剣なジャス君を見たコトが無かった。

2023年4月5日水曜日

ジャス君のブログを作ってみました

 


 私の10歳の誕生日に、プレゼントされた子犬のジャス君。

 これでもかと言う程、個性の塊でしたね。

 たった8年しか我が家には居なかったけど、充実した8年でした。

 そんな思い出を、綴ってみます。

ジャス君、最期

   1979年の6月だったと思う。  その年の3月末には、私は横浜にいた。  ジャス君、私がいなくなったコトで、家族の誰にも面倒を見てもらえなくなった。  大好きだった祖母も、寝たきりになり、誰にも気づかれないまま、衰弱していったジャス君だった。  6月のある日、ぐったりしたジ...